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翻訳者のためのマクロ勉強会に行ってきました(+ 富井 篤先生の話を聞いてきました)

 昨日(12 月 9 日)、翻訳者のためのマクロ勉強会が主催する「翻訳者のためのマクロ勉強会」(略称「ほんまかい」)に行ってきました。秀丸エディタと秀丸マクロを使って翻訳を効率化しようという趣旨の勉強会です。以前から秀丸と秀丸マクロには興味があり、かねがね参加してみたいと思っていた勉強会です。

 今回は技術翻訳分野の第一人者でいらっしゃる富井 篤先生がゲストで来られるということもあって、何があっても参加したいと思っていました。スケジュール的にちょっときつかったのですが、何とかやりくりして参加できました。

 14 年前、まだ右も左もわからないときに、独学で翻訳の勉強をしていたころに出会ったのが富井 篤先生の『技術翻訳のテクニック』と『続・技術翻訳のテクニック』でした。現在自分がまがりなりにもプロの翻訳者としてやっていられるのは、この 2 冊の本のおかげだと言っても過言ではないかもしれません。現在でも、富井先生の『英語数量表現辞典』と『技術英語前置詞活用辞典』には、時々お世話になっています。

『技術翻訳のテクニック』と『続・技術翻訳のテクニック』

 話の内容は「トミイ式英文データの収集、分類、収納方式」についてでした。すでに先生の著書を読んでいたので、ほとんどはすでに知っている内容でしたが、40 万点弱の英文を収集・分類して、それを体系化するという執念はとても凡人に真似できることではないなと感嘆しました。「トミイ方式」の詳細は、「三省堂ワードワイズ・ウェブ」の「富井篤さん: 大規模英文データ収集・管理術」で読むことができます。

 午前の部の富井先生の話が終わり、午後はいよいよこの会の趣旨であるマクロの勉強会。マクロの「マ」の字も知らない私にはまるで魔法を見ているかのようでした。秀丸(テキスト・エディタ)を使った最大のメリットは軽いこととエラーなどが発生しにくいことでしょうか。私は翻訳メモリソフト(Felix)を使って作業することが多いため、どうしても Word を使う必要があります。ただし、用語一括置換や訳文抽出など、Word で作業する前の下準備または Word で作業をしたあとの後処理として、秀丸マクロを利用して効率化を図ることは十分に可能であると思いました。また、翻訳メモリを使う意味があまりない論文案件や小規模案件などでは、直接秀丸エディタで作業をしたほうが効率的かもしれません。今後の研究課題です。

 「ほんまかい」は、朝 9:30 から夕方 5:00 までみっちり勉強できて、受講料(参加費?)はわずか 2,000 円という良心的な勉強会です。とても有意義な時間が過ごせました。次回は来年の 2 月に開催とのこと。都合がつけば、また参加したいと思います。

続・技術翻訳のテクニック続・技術翻訳のテクニック
富井 篤

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